罵州雑言

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その041 蜘蛛の糸


 

Bullfrog、ウシガエルってご存知か?

バスアングラーなら、恐らく一度や二度ぐらいは釣った経験があると思う

1918年(大正7年)にアメリカのニューオリンズから、

日本に食用として移入されたのが最初である。

2006年に特定外来生物に指定されている。

動くもので口に入るものなら何でも食べる。

 

で、先日そのウシガエルが道路にいてね。

両手足を伸ばして威嚇している感じだった。

さらに、殆んど動かないんだな。

 

 

 

このままだと車に轢かれちゃう・・・そう思って車から降りて近寄っても、

両手足を伸ばした威嚇ポーズを止めない。

普通のウシガエルなら人間が近寄ればあっという間に逃げて行くのに、

こいつは動こうともしないで威嚇のポーズをしていた。

 

仕方なく、ケツを足で突っついたら、ピョンと跳ねた。

また足で突っつく、ピョンと跳ねる。

また突っつく、ピョンと跳ねる・・・。

 

 

 

そんなことを数回繰り返して道路から退避させて田圃へと誘った。

このカエルが特定外来生物に指定されていても、

俺には踏み殺すなんてぇ芸当は出来ねぇよ。

命ある生き物の全てが、

何らかの意味があってこの地に存在しているんだからな。

 

子どもの頃、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を読み聞かされた記憶がある。

たった一匹のクモを助けたと言う理由だけで、

悪人が釈迦の慈悲を受ける・・・と言う話である。

そんなことが脳裏に浮かぶから、俺には生き物は殺せないなぁ。

そう、俺は地獄から助け上げて貰いたい俗人なだけなのである。

 

 

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