罵州雑言

罵州雑言

その332 強い!


 

 

条件さえそろえば、植物って強いよね。

いや、いや、植物に限らず、野生の生き物は強いんだ。

人間なんて屁の様なもんさっ。

生態系を守る? 何を言っちゃてんだか!

生物多様性を守る? ちゃんちゃらおかしいよね。

守るなんてぇことは言わない方がいい。

それこそ、人間の奢りだよ。

 

「守る」なんてぇことを平気で言えるのは、上から目線だからだろう。

俺たちが守ってやるからな・・・・・・。

どっこい野生の生き物たちは、

人間のそんな奢った目論見なんざぁ気にも掛けない。

我が道を行く姿勢を貫く。

彼等は生きることに必死なのである。

 

風波を避けるために石積みを作った。

良い塩梅で風を避け、波の衝撃も受けない場所に、

弱々しい水生植物が根を下ろした。

 

が、下は硬い石である。それも一抱え以上ある大石だ。

それでも水生植物は根を張った。

水中に紛れ込んでいる塵や埃をどんどん吸着して、

根が張れるように石の上に積み上げて行った。

 

数年が経過すると、その水生植物は根を伸ばして株を増やした。

株は新たな根を出してさらに塵や埃、芥を吸い上げて、

大きな土の様な塊になった。

今年は花が咲くかもしれない・・・・・・?

 

 

332aquarium

 

石の上にも三年・・・・・・なんてぇ格言があるが、

根を張れる柔らかな土壌がなければ、

自分たちで棲める場所を構築して行く。

それが野生の生き物たちのすごいところである。

人間になんて一つも頼らない。頼る必要がないんだな。

そうして、長い年月暮して来たからだ。

 

だから、人間が守る・・・・・・なんてぇことを言っちゃいかんのよ。

仲良く暮らす・・・・・・がいいね。

だから、時には自然環境から竹箆返しを貰うことがある。

だがね、ここで怨んじゃ器が小さいなっ。

全てを受け入れて、あるがままにするんだよ。

それで良い。それが良い。

 

 

332what

 

ところで、この水生植物を霞ヶ浦で見つけたのだが、

一体なんだろう?

何であっても、流れ流されて辿り着いた場所に、

根を張ることが出来れば彼は生きていける。

ところが、途中で風波によって揉みくちゃにされたり、

魚に食べられたりすると、そこで一巻の終わりになる。

まぁ、なるようになるってことだな。

ケセラセラ!

 

 

 

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