その821 バランス
小池栄湖のガガブタを霞ヶ浦に運び込むのも今月いっぱいだ。
12月に入ると一気に水温が下がるので、
その前に沈めてしまう必要がある。
11月中に水底にへばりつくことができれば、
来春に芽吹く可能性が高いからね。
そんなこんなで小池栄湖は、ガガブタの殖芽が抜かれて、
スカスカになりつつある。
で、このスカスカこそが、
来期の小池栄湖の繁茂を約束してくれている。
それは水底から昨年以上のガガブタの茎が、
伸びているからである。
つまり、来春は昨年の数倍のガガブタが繁茂すると思われる。
殖芽をとればとるほど増えようと思うのだろう。
この様に人と自然の生き物のバランスが取れていると、
過酷な条件を与えることで、生物は強くなっていく。
しかし、人間が与えるプレッシャーが強すぎたり、多過ぎたりすると、
生き物たちは苛酷な条件に負けて極端に減少してしまうのである。
だから、バランスが大切なんだな。
小池栄湖では過去に増え過ぎたザリガニを釣り上げて食した。
そのザリガニがあまりにも美味いものだから、
どんどん釣り上げてどんどん食べた。
すると次の年、ザリガニの発生が極端に減り、
3年間は増えることがなかった。
が、今年は少しずつザリガニが増えている。
ザリガニが増え過ぎると水生植物が食われて減少するので、
来年はザリガニを少し食べて、
ザリガニにも水生植物を少し食べて貰って・・・。
と、言うようなバランスをとってあげようと考えているのである。