その981 霞ヶ浦を支える力持ち
霞ヶ浦で最も多い魚ってなんだか知ってるかい?
ワカサギ? シラウオ? ボラ? アメリカナマズ???
一番多いのは・・・ハゼの仲間だな。
ゴリとか、ゴロとか呼ばれる淡水ハゼ類である。
俺が子どもの頃はダボハゼ、なんてぇ呼んでいたなぁ。
ヌマチチブ、ジュズカケハゼ、ウキゴリ、ヨシノボリ、
アシシロハゼ、マハゼ、ビリンゴなど、
霞ヶ浦に棲息している淡水ハゼ類は豊富である。
加えて、一平方メートルに10数匹の生息量らしい。
10×霞ヶ浦の面積(220k㎡)で計算すればその数は自ずと判る筈だ。
あっ、計算は各自でするように!
そんな大量の淡水ハゼ類がいる霞ヶ浦であるが、水質は極めて悪い。
日本水質ワーストの五指に入るぐらいに悪い。
ちなみに平成27年度のワースト湖沼(COD値)を上げると、
1位・印旛沼 千葉県(11)、2位・長沼 宮城県(9.1)、
3位・伊豆沼 宮城県(8.9)、4位・北浦 茨城県(8.9)
5位春採湖 北海道(8.5)と環境省のデータにあった。
が、あくまでもCOD値であることを念頭に置いて欲しい。
参考までに、山梨県の本栖湖は全国ベスト第二位でCOD値は0.9だった。
また、茨城県の各湖沼の数値を見て行くと、
北浦の8.9をトップに、常陸利根川の8.3、霞ヶ浦の7.8、
牛久沼の7.4、涸沼の6.7と続く。
で、これまた、参考までに書き留めておくと、
岡山県児島湖のCOD値は7.0で、静岡県佐鳴湖が6.9、
千葉県高滝湖が6.5で愛知県油ヶ淵が6.5という涸沼にとても近い値だった。
こうして見て行くと霞ヶ浦と北浦は本当にCODの値が高いのだよ。
(資料は環境省・出典)
それでも魚たちは多い。
これをどうやって守って行くか・・・外来種の駆除ではない施策が、
必要不可欠なのではないだろうか。