罵州雑言

罵州雑言

その049 霞ヶ浦から始まった釣り人によるゴミ拾い。


 

霞ヶ浦でバス釣り人による清掃活動が始まったのは、

今から23年前の1995年の2月25日だった。

W.B.S.が霞ヶ浦でトーナメントをスタートさせて5年目のことだった。

そして翌年の1996年から清掃活動は「53 Pick Up!」と名称を変え、

夏の陣、冬の陣と称して年二回の清掃活動を行ってきた。

数年後、夏の熱中症対策もあって春と秋の陣へと移行した。

 

1995年当時、普段トーナメントで利用していた土浦新港の荒廃は酷く、

弁当屑を始めとして人間やペットの排泄物、家電製品、一般ゴミなど、

不法投棄物だらけであった。

その後のコンビニエンス・ストアーやファースト・フード店の出店で、

ゴミはさらに増えていったのである。

 

加えて、バス釣りブームの大きな波が押し寄せて、

釣り場には急ごしらえの釣り人たちが溢れた。

釣り場でも都会のように振る舞い、タバコのポイ捨ては云うに及ばず、

弁当の屑や空き缶、ペットボトルなどを、

車窓からポイポイと投げ捨る者が多く存在していた。

 

それまで、ほんの数人が秘かに楽しんでいた釣り場に、

何千、何万という単位の人が訪れたのだから、

釣り場はアッと云う間にゴミだらけになってしまった。

過去に二回ほど千人規模のトーナメントを開催したが、

悪天候にもかかわらずいずれも盛況であった。

 

バス釣りを通じて、釣りという楽しみを持つのはとても素敵で、

人生において大切なことだと思う。

しかし、釣り場の管理や釣り人へのマナーの周知が、

後手に回ってしまったのは事実である。

 

釣り人をこのまま野放しにしてはいけない。

しっかりと管理したり、指導する人がいなければ、

野放図で釣り場への思い入れのない釣り人ばかりになってしまう。

また、釣り場を管理する人がいなければ、無秩序が罷り通ってしまう。

 

そんな思いから、バスアングラーによる釣り場の清掃を始めた。

そして、自分たちが拾い集めたゴミは自分たちで処理費用を負担し、

産業廃棄物として処理すると言う方法でだぜっ。

「自分たちの釣り場は自分たちが守り、最期の処理まで責任を持つ!」。

というのが俺たちの清掃活動の基本姿勢である。

参加費はゴミの処理のための費用なのだ。

 

この様にして、霞ヶ浦に誕生した参加者がゴミ処理費用を負担する

53 Pick Up!」の釣り場保全運動は、全国に広がっていったのである。

 

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

いま、霞ヶ浦の湖岸に多いのは、建築廃材や家庭ゴミなどの不法投棄である。

これらの馬鹿野郎的なゴミが、

俺たちの釣り場、バスフィッシングを楽しんでいる釣り場に捨てられているんだ。

何とも嘆き悲しいことじゃないか!

 

この大いなる悲しみを埋めるには、

これらのゴミを回収して確実に処理するしか方法はない。

そして、俺たちの手でゴミが捨て難い釣り場環境の構築を進めて行くのだ。

出て行け! そして、来るな! ゴミを捨てる馬鹿野郎ども!!

 

さぁ、いよいよ明後日の5月13日(日)が、

第44回霞ヶ浦クリーン大作戦「53 Pick Up!・春の陣」決行日である。

ゴミを拾う準備、心掛けは出来たかい?

日頃の魚釣りへの恩返しだ。頑張ろう!

 

 

Comments are closed.