その123 水が動く・・・・・・ということ!
霞ヶ浦はその広さが220k㎡あり、湖周囲延長線は250㎞にも及ぶ。
また、水の貯留量は8億㎥あり、平均滞留日数は200日にもなる。
年間の流下水量は13億㎥程なので、水は約2回転している勘定になる。
つまり、湖水はほとんど滞留している状態で、
流入河川からの流下水による湖流以外では、
強い風による湖流の発生で辛うじて動いている程度である。
この霞ヶ浦に利根川と那珂川から、
導水管で水を運び入れる計画が頓挫したままである。
民主党政権下での見直しや、那珂川の漁協による反対運動で、
霞ヶ浦導水事業は止まったままなのである。
公共事業がうんたらかんたら・・・・・・なんてぇことは脇に置いておいて、
この導水が出来上がると、年間6億㎥の水が那珂川から霞ヶ浦に流れ込む
すると、それまで年間に2回転していた水が3回転するようになる。
つまり、今まで以上に水が動くようになるってことだ。
水が動くと驚くほどに様変わりする経験をした。
それが昨年の小池栄湖と今年の小池栄湖の差である。
昨年までの小池栄湖は6月中旬にもなると、
アオコから淡水赤潮の発生に至っていた。
つまり、相当に水が悪かったってことだ。
ところが、水循環装置を設置し、水が動くようにしたら、
アオコはもちろん、淡水赤潮の発生も抑えられている。
水中ポンプは1日に6時間ほどしか回していないし、
吐水量は毎分200リットルなので、
1日に動く水の量は72000リットルと言うことだ。
1年間、ポンプを回した結果がこの水の色である。
加えて、水循環装置の第二プールでは水生植物の増殖を図っている。
沈水植物や浮葉植物など、元々は霞ヶ浦にあった水生植物を、
このプールで増やし、霞ヶ浦に植栽して行く計画である。
水が動く・・・・・・いろんな可能性を秘めた施策である。
小池栄湖がこれほど変わったのだから、
霞ヶ浦導水事業に俺が期待する理由も判るだろう。
水は止めちゃいけない。
否応なく止める場合は相応の対処や対応が必要である。
そう、いま霞ヶ浦で求められているのは水を動かす施策である。