その182 三角波
ここ数日間、毎日のように強風である。
東寄りだったり、北寄りだったりと冷たい風が吹いている。
確かに随分と過ごし易くなったが、淋しい気もするのが秋風だな。
強い風が吹くと、平均水深4メートルと言う霞ヶ浦は、
あっと言う間に濁ってしまう。
水底のヘドロや懸濁物が波で舞い上がって、
濁りを増幅させるのである。
元々、ヨシ原が広がっていた霞ヶ浦の水底には、
山盛りの粉砕されたヨシの屑が堆積している。
加えて、垂れ流しのように蓮田から流れ出るヘドロもたんまりだ。
これらが濁りを助長するのである。
が、蓮田が少ないエリアでは濁りはほどほどである。
西浦で言うと、美浦の辺りが濁りの少ないエリアである。
美浦も大塚川から土浦方面によるともう駄目だな。
土浦や阿見からの濁りが押し寄せている。
この濁りをさらに強めるのが、前記した強風である。
特にコンクリート護岸になっているところの濁りは酷い。
寄せる波と返す波の板挟みで三角波が立つからだ。
こうなってしまうとお手上げである。
波は凄いし、濁りも強烈、頭から霞汁を浴びながらの釣りになる。
いや、はや、こんな状態での釣りは勘弁だ。
この三角波はボート操船でも困ってしまう一つである。
四方八方から波が来るので、除けるに除け切れない。
霞ヶ浦にはこんな三角波の立つところがあちこちにあるので、
十分にご注意を!
で、こんな状況に遭遇した場合は、
湖のど真ん中や風裏を走ることをおすすめする。
或いは、近くの船溜に避難することだ。