その187 理解力
霞ヶ浦で釣りをしていると頭上を旅客機だけではなく、
戦闘機の飛んでいるのを目撃する。
爆音や轟音を伴ってルアーをキャストしている頭上を飛び去って行く。
航空自衛隊百里基地の練習だろう。
その航空自衛隊だが、今年の7月1日で創設60周年を迎えた。
そのキャッチフレーズが、「蒼き空を明日につなぐ」とのことだった。
集団的自衛権が7月1日に閣議決定されてから、
いろいろと忙しい自衛隊である。
しかし、我が国の防衛のために自衛隊の隊員の皆さんは、
日々弛まない訓練をしている。
彼等の働きは地震や台風、大雨などの自然災害による洪水や、
土砂崩れなどでの災害救援活動でも理解できると思う。
彼らなくしては国土防衛が成り立たないのは事実である。
だから、ゴーっと響き渡る轟音にも、
心の中で「ご苦労様です」と言えるようになった。
若い頃は、俺たちの税金で……なんてぇ風に思っていたのだが、
今は「ご苦労様!」である。
人生を歩いてきた分だけ、理解できるようになるものがある。
だから人生は面白い。
だから、バスフィッシングも面白い。
経験を積んで来ただけ魚への理解力が増すからだ。
動物蛋白質を好んで食べる生き物は、
動かないものよりは動くものに興味が沸き、襲いかかるんだ。
なんてぇ少しずつだが、俺が理解した魚釣りの引き出しを開けていくよ。