その237 汝殺すことなかれ!
一本の竿に一個のルアーを付けて、
極めて効率の悪い方法で魚と対峙するのが釣り人である。
一網打尽に魚を捕獲し、
その量をお金に換算するのとは明らかに違う。
時には魚がお金にはなるが、
自らの研究や修練、学習切磋琢磨など、
精神に宿る見えない結晶なのである。
技術の向上こそが釣り人の追求する道であり、
一尾の魚との出会いをどのように構築するかが
釣り人の楽しみなのである。
釣り人が手にする結果とは、
魚の数量や大きさではなく、
精神的な満足感や幸福感にある。
だとすれば、魚をただ単に殺すと言う行為は、
心の拠り所を失う行為でもある。
水温の低下に伴ってアメリカナマズが釣れ辛くなっている。
そんなことも影響して、
湖岸に放置されているアメリカナマズをとんと見ない。
ところが、最近はオオタナゴやクチボソ、ブルーギル、
タモロコなどの魚が捨てられている。
ワカサギの仕掛けに掛かってくる魚たちである。
自分の対象魚以外は全てを陸上に放り投げ、
殺して行く釣り人がいる。
そんな釣り人には『釣りをやめろよ・・・・・・』と、俺は言いたいね。
何度も言うが、生き物を無闇矢鱈に殺すなっ。
命は一つなのだから・・・・・・。