その288 東京では5時を過ぎたら酒が飲みたいなぁ。
東京に行くことは極めて少ない。
盆暮れ正月・・・・・・いや、彼岸と正月くらいだな。
それも両親の墓参りだけである。
あっ、年に一度の浅草での忘年会には行っている。
都合、四回か五回だな。
後は申し訳ないが全てを茨城県で済ませている。
たまに東京に出てみると、息苦しくなってしまう。
だからすぐに帰る。
生まれて育った場所ではあるが、
東京には住めない身体になってしまったようだ。
いや、いや、身体だけではないなっ。
精神(こころ)までも茨城人のようである。
昨日、久し振りに東京に出張った。
上野駅に降り立った瞬間、一刻も早く茨城に帰りたい気持ちが沸いた。
故郷は遠きにありて思うもの・・・・・・が良いと思った。
遊び慣れた上野であっても、すでに馴染めない自分がいた。
だから、生まれ在所の大塚に行ったら、
もっと居たたまれない気持ちになると思った。
そこには、ガキの頃の思い出に浸れる故郷がないからだ・・・・・・と思う。
俺の現在の故郷は霞ヶ浦である。
20数年前に移り住んだ頃の霞ヶ浦が俺の故郷の光景である。
20年前は、笑っちゃうほどにバスが釣れた。
タナゴもフナも天国だと思えるほどに釣れた。
沖合ではひっきりなしに漁船が動いていた。
コンクリートで囲われた霞ヶ浦であったが、
生き物たちの生命感が溢れていた。
ところが今はバスを釣るのに相当に苦労する。
一筋縄ではいかないのが霞ヶ浦のバス釣りである。
だから昔日の霞ヶ浦に戻って欲しいと願っている。
そのために、ゴミを拾ったり、行政と連携を取ったり、
植物を植えたり、市民団体と協働したりなどの労苦を、
厭わずにこなしている。
が、東京に出張るのは相当な苦労だ。
昨日も5時30分過ぎに会議が終了して、
6時6分には常磐線に飛び乗っていた。
東京の空気が死にそうなほど息苦しかったからだ。
だから、5時を過ぎたら酒でも飲まねぇと東京には居られねぇなぁ。
そんな思いに耽った昨日のことだった。