その526 植物の成長を利活用する
今年の春、僅か一本だけ伸びていたミズヒマワリが、
およそ半年ほどでもの凄い大きさに育っていた。
いや、はや、驚きである。
それだけ霞ヶ浦の水には栄養があるってことね。
6月の頃は2~3本生えているだけだった。
そのミズヒマワリが5ヶ月ほど経過した11月になると、
両手で抱えきれないほどの大きさに育っていたのである。
いやぁ~、驚いたねぇ。
割栗石の入った巾着でたったの一株が、
この状態まで育つんだよ。
これには本当に驚いたね。
で、ここまで育つのだから霞ヶ浦のリンや窒素を、
栄養分として相当量吸収していると思うんだね。
そこで、このミズヒマワリを利用して、
霞ヶ浦の水からリンや窒素を減少させると言う、
「リンと窒素減少事業」を考えているんだよ。
ブラックバス、バスフィッシングには多くのファンがいるけれど、
ミズヒマワリにはファンはいないよね。
そこで、このミズヒマワリをある程度まで育てたら、
そこで間引くと言う作業を行うのである。
釣り人ファンが多いブラックバスを駆除しても、
トラブルが生じるだけで進歩的な考え方とは言えない。
また、ブラックバスなどの外来魚を駆除しても、
霞ヶ浦の水が良くなることもない。
が、ミズヒマワリの駆除なら軋轢も生じないし、
水中から余分な栄養塩を除去出来るのだから水質向上に役立つ。
と俺は考えているんだ。
この事業は水辺の植物基金が担当して進める計画である。
霞ヶ浦に沈水植物を増やすためにも
ミズヒマワリを上手に活用しようと思っている。
これこそが人間の知恵である。