2007W.B.S.プロクラシック16


柏木プロ クラシックプレスレポート 藤掛泰則



第16回目のW.B.S.クラシックに
プレスアングラーとして参加させていただきました。
今回乗船させていただいた柏木プロですが、
初日は「豪快」、2日目「気遣い」
と言う言葉が当てはまる展開でした。

柏木プロ、霞ヶ浦のある茨城県からおよそ600km彼方の岡山県から参戦し、
クラシック開催の前週土日とプラをこなし、平日は岡山に戻り仕事、
そしてまた夜通し走っての参戦、本当にタフです。

柏木プロの愛艇は、W.B.S.も導入を進めている
4サイクルエンジンをはやくも着装したチャンピオン206の新艇。
最新ローランド魚探、ほしいと思っているが
高値で手が出せないハミンバードもある豪華装備、
車で例えるならベンツかレクサスか。 
豪華装備に圧倒されたわけではないが
なんとなく違和感を感じ改めて見回すと
バウデッキの上には一本のロッドも無い。
その時はこれらら準備するのかと思っていたが
ランチングしても準備する様子はなし。
この時点で台風20号のなかでのロングドライブを覚悟しました。

流石に、4サイクルエンジンはスタート待ちのアイドリング中など
エンジンがかかっているのか不安になるほど静か。
すべてのボートが4サイクルに切り替わったら、
2サイクルのカン高い音が無くなり、
今とは、ちょっと違ったスタート風景になりますね。

風雨の中、ファーストポイントの北浦へ一時間弱のロングドライブ。
ボートに乗るようになってから感じるようになった雨の痛さ以外は、
荒れる湖面も滑るようなスムーズな操船で快適そのもの。
スタートが22番とブービーメーカー・スタートの影響で
先行者があり、打ちたいポイントに入れず。

早々に見切りをつけ、セカンドポイントの3〜4mのゴロタ帯へ。
柏木プロが準備してくれた、傘をお借りしての観戦である。
雨の中、カッパのフードを取ると、こんなに開放感があるのかと思いました。
柏木プロは、お気に入りのサンダーシャッドを風に向かってフルキャスト。
リーリングスピードは5秒間に3、4回転程度のスピードで巻いている。
そんなことを考えていた瞬間、リールを巻く手が止まり、「ウン!」の声。
待望のファーストヒットだ!「アっ!」の声を聞いた瞬間に
ロッドトップが跳ね、痛恨のラインブレイク。

その後、何箇所か同様の3〜4mのゴロタやオダを攻める。
とあるポイントで、「ここは私も打ったことがあります」と言うと
チョット見てみる? 
と、トーナメントの貴重な時間を割いて、
ハミンバートの映像を映して見せていただいた。
そこには、3Dになった湖底のゴロタが映し出され、
ラインの感覚でした感じられなかった湖底イメージが、
映像として鮮明にあった。
マッディな霞ヶ浦水系では絶対的に有利な武器、
プラの効率化は計れるし、湖底のイメージがより実物に近いから
モチベーションが保てる、絶対ほしい!

プラの通りにはいかず、流入河川、水門、葦も回ったが、
タイミングがずれると、怖い! 
当りがあってものらない、送り込んでもすっぽ抜け、
狂った歯車の修正が出来ないまま、
いつの間にか一本のロッドも無かったバウデッキには、
両サイドいっぱいにロッドが並んでしまい、初日を終了した。



■二日目
今年で5回目のプレスアングラーであるが、
私にとってプレスをしてい1番楽しみな時、それが二日目だ。
一日目を第三者の立場で観戦し、
選手と同じ時間を過ごしたことにより、
その行動に対し良き理解者であり
最大の応援者になれるのが二日目であるからである。

W.B.S.では、レギュラー戦はペアであるが、
クラシックは唯一のシングルでの二日間トーナメントだ。
一日目の結果を受け、二日目をどの様に組み立てるのか、
選手の考え方が顕著に表れる。
プレスとして乗船した自分の予想や、
イメージとの答え合わせが面白いのだ。

初日は、狙うは優勝のみ、琵琶湖の釣りが霞ヶ浦で通用するのか試してみる、
といってスタートしたが、
二日目も同様に北浦に行くのか?
それともスタートが2番なので、その優位を生かして、
手堅くまずは1匹を手にしてクラシックに記録を残すか?
この二つの選択肢があると思われた。

柏木プロは、後者を選ばれたようで、
バウを麻生方面に向け2日目のスタートを切った。
台風一過と思わせる快晴であるが、昨日の雨の影響なのか水質が悪い。
ジャカゴをスピナベートで流すが応答がない。



麻生の対岸方面にある古渡にボートを進めるが、
やはり小野川からの水が影響しているのか、水が濁っている。
葦際だけは多少水質が良いので、葦際に有った浮ゴミの際に、
1/2ozのジグを打ち込み待望のファーストフィッシュ。
やっと柏木プロの、笑顔が見れました。



その後、同様な条件と水質の良いところを攻める。
ラインへの細心のチェックが目に付く、
ブッシュを攻めたあとは必ずラインチェック、
少しでも撚れがあれば、結び替えて攻めるなど、
昨日とはうって変わった、細やかな気遣い。
気遣いといえば、傘もそうですが、昨日の雨でも、
ボートシートをごみ袋ですっぽり被っていた事で、
シートに雨が染み込んでいなく快適に座ることが出来ました。 
また、あのゴミは僕に拾ってほしくてそこに有る、
と言って拾い、気遣う姿が印象的でした。

釣り以外でも、話題に事欠かない充実した2日間でした。
ありがとうございました。
私にとってもいろいろな点を見習う所があり一速単にはできませんが、
雨の日対策(傘を持ち込む、シートは包んでおく)は即実行できますので、
柏木プロ、真似させていただきます。
この場をお借りしてお願いします。
来年のレギュラー戦では是非ペアを組みたいですね。