WBSプロクラシッ23プレスアングラーレポート
小島 貴 選手
WBSプロクラシックは、毎年釣果が期待できる秋に開催されるとはいえ、天気に翻弄され難しさが増す傾向がある。
今年も、1週間前に台風18号の直撃による大増水、さらには開催日に台風19号が直撃かと危惧され、選手・スタッフはもちろんビッグゲームを目の当たりにしたいと思うプレスアングラーの私も、毎日天気予報とにらめっこだった。
私はDAY-2のみの参加だったが、希望していた小島貴プロと同船できるという幸運を得た。
小島プロは、私たちが参加しているオカッパリトーナメントの霞探Rに参加いただいたこともあり、
「この男の本気を見てみたい!」と思っていた。
AM5:30
ランチングを開始し、無事湖上へ。
トレーラー係のスタッフへ大きな声で「ありがとうございます!」と小島プロが挨拶。
「この男、かっこいいな」と印象アップ
「今日のエリアはどっち方面ですか?」とうかがうと「今日は西浦エリアから出ません」ときっぱり。
そしてスタート待ちの間に、デッキ上のロッドを手に取り入念なラインチェック。そのタックルが去年までと大きく違っていた。「神クランク」と言われたタックルが無い。
クランクはエバーグリーンのコンバットクランクに変わっていた。
時期的に違うものを使うことのあるかもしれないが、少なくともこの日に限っていえば、エバーグリーンのタックルしかなかったのである。
AM5:50
スタートし、新港を出てすぐにレフトターン。
境川を横目にしながら、石田のマンメイドストラクチャーへスピナーベイトをキャスト。
「あれ、ベイトがいなそうだな?」とプラと状況が変わっていたようだが、「デカいの出る場所だから頑張ります!でもちょっと寒いね。」と小島プロ。
AM6:06
ストラクチャーと平行引きしていたコンバットクランク120に、待望のファーストフィッシュがヒット! ボート際へよって来た魚体を見て、小島プロが「デカい! デカい!」と叫ぶ。
慎重にやり取りし、やっと魚が浮いてきた。デッキに寝転びバスの顎に手をかけるのを「バレるなよ!」の一心でで見ていました。
無事にランディングされたバスは確かにデカく太い。ササッと記念撮影し、ライブウェルにイン。
握手を交わし「ウエイトは1800gくらいかな、ビッグフィッシュ獲れるかな?」と小島プロ。
私からみたら十分にビッグフィッシュだった。
そして本日2度目の「この男、かっこいいな」。そして私の中で「コンバットクランク=神クランク」の公式確定した瞬間でもあった。
朝イチからこのビッグフィッシュでテンションもあがり、さっきまでの寒さも吹っ飛んだ。
「もうアドレナリン出まくりで全然寒くねぇ!」と小島プロ。
AM6:20
ポイントを小移動し、沖の囲みオダをコンバットクランクミニMRでテンポよく探る。ロッドティップがスッと入ったのがリアデッキから見ていた私にもわかったが、残念ながらヒットせず。その5分後にもヒットするも、キャッチしたのは小型のキャットフィッシュ。「さっきのもこいつらかもね」とこのポイントに見切りをつける。
AM6:25
ほど近いマンメイドストラクチャーへ移動。先行者へ声かけし、ポイントをシェア。「ちょっと水が白っぽいかな?」と水を気にしつつ、コンバットクランクをキャスト。
AM6:45
木原のマンメイドストラクチャーへ移動。小島プロが「いい風が当たってるな」。さらに近くのドックにはワカサギ釣りの方々もいる。こちらの期待感もアップ。
コンバットクランクを巻く水面には白魚が泳ぎ、巻きはじめ間もないタイミングで魚の感触があった。
「もしかして浅いレンジにいるのかな?」と探るも反応なし。ストラクチャーにからむブッシュではゼロダンを投入。
AM7:20
コンバットクランクにヒットするも、一瞬でフックオフ。残念!「もしかするとスレ掛かりだったのかも」と小島プロ。
AM7:45
待望の2匹目がヒット! ボート際まで寄せたところでトラブル発生!!
なんとリールがロッドから外れデッキ上にコロリンと転がる。あまりに意外な展開に小島プロも驚いていたが、プレスアングラーの私も驚いて写真を撮るのを忘れてしまった。
ドタバタしているうちにエレキのシャフトに一瞬巻かれたが無事に魚が出たので、まるでフリッピングするかのようにラインを引いてバスを豪快に抜き上げ! 外れたままのリールとランディングしたバスの写真を撮ってお互いに顔見合わせ大爆笑。しかも、このバスも推定1100gのナイスフィッシュだった! 合計ウエイト3キロ弱!!
AM8:15
舟子の石積みへ移動。「東風を避けてるはずだからいると思うんだよね」と小島プロ。ボラはたくさんいたが、バスは留守のようであまり時間をかけずに見切る。
AM8:25
崎浜エリアへ移動しコンバットクランクで探る。
AM8:45
沖宿エリアに小移動。「今日イチのエリア!」と小島プロ。コンバットクランクをカラーローテーションしながら探る。何を基準にカラーを決めているのかうかがうと「水の色と日射しかな」との答え。
「さっきから中途半端な日射しが気になるんだよね」とローテーションの理由を教えてくれた。
AM9:25
クランクを巻いていたロッドが大きく弧を描く!しかし、鯉のスレがかり…
「アイツあんなところに掛かっちゃって大丈夫かな?」と小島プロ。これまでも掛かったバスやキャットフィッシュにも「ごめんね」と優しく声をかけていたので「この男、優しいな」と好感度アップ。
AM10:10
川尻川河口の石積みエリアに移動。昨日は水没していた石積が減水の影響で露出していて日替わりの状況変化がさらにトーナメントの難易度をあげている模様。ミオ筋が絡むブレイクをスピナーベイト(Dゾーン)とコンバットクランクミニMRで探るも反応なし。
AM10:35
沖宿へ移動。
AM10:45
囲みオダへ移動するがキャットフィッシュをキャッチしたのみ。
AM10:50
桜川へ移動。本湖からの風が吹いていていい雰囲気。水郷橋付近のハンプをネコリグとコンバットクランクミニMRで探る。と、水門近くのブレイクでクランクにヒット!
推定700gのバスで合計ウェイト3600g。3連休の中日ということもあり一般アングラーも多くあまり深追いせずにアシ際を軽く流しながら河口へ移動。
AM11:45
蓮河原と境川のどちらへ向かうか悩んで境川をチョイス。しかしオカッパリアングラーが多く、石田のマンメイドストラクチャーに変更。Dゾーンをキャストするが反応なし。
PM12:15
備前川へ移動し河口前とアシ際を軽くチェック。
PM12:25
沖宿エリアのマンメイドストラクチャーへ移動。コンバットクランクとワイルドハンチをキャスト。
カラーローテーションしながら、ストラクチャーのインサイドとアウトサイドを入念に探る。反応がない時間が過ぎ、帰着の時間がだんだん迫ってくる。「まだイケる。もう1本。あと1本。」と自身に言い聞かせながら、黙々とキャストする小島プロ。帰着時間残り5分を切りこちらが焦りだしたころに、やっとエレキを上げて土浦新港へ向けボートをプレーニング。
ランチングの待ち時間に「蛯原プロがデカいの持ってるらしい。」との情報が入り「あの人がデカいって言うんじゃ相当デカいな」と各選手のざわめきが。そして、先にウエインした蛯原プロのビッグフィッシュ、ウェイトは1940g! 小島プロのバスは1800gと予想していたので、ちょっとがっかりムード…
いよいよ小島プロの順番になり、一緒にウエインステージへ。MCの関口さんがビッグフィッシュを見て「う〜ん、これもデカいね。キッコウしてるね。」と例のネタをんズガーンと投下。蛯原プロも「そっちのほうがデカいんじゃない?」
そのウエイトは…
「1980!!」
ビッグフィッシュレコード更新! 小島プロも私も、驚きと喜びが押し寄せた満面の笑みで写真撮影。
ステージ裏でもう一度写真撮影し、リリース直前のビッグフィッシュに小島プロが「ありがとね」とキス。「ウワ、魚臭せぇ!」とは言うものの、その顔は超ニコニコ。「この男、かわいいところあるな」とまたまた好感度アップ。
トップじゃなければ意味がない、と言われてしまうクラシック戦だが、2日間のトータルウェイト5790g・総合4位は立派な成績であると思う。
小島プロは、巻物を使うにしても各クランクとスピナーベイトの使い分け、カラーローテーション、ストラクチャーに対する狙い方、そして最後まで諦めずトーナメントに立ち向かう精神力、さらには魚へのいたわり、根がかりを時間をかけても必ず回収する姿勢など、いろいろな面で私たちバスフィッシャーマンの手本となるプロ選手であると強く感じた。
最後に、このようにすばらしい体験をさせていただきましたことをWBSスタッフのみなさま、WBSプロのみなさま、そして同船させていただいた小島プロには大変感謝します。
ありがとうございました。
余談になりますが、クラシックで釣欲を刺激された翌日、タックルボックスにあったコンバットクランクミニMRでバスをキャッチすることに成功!
小島貴、最高!!
エバーグリーン最高!!!
■プレスアングラー:石川智規(霞探Rメンバー&霞ヶ浦クリーン大作戦 53実行委員)
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