ロングドライブの報酬
長岡正孝・日向寺護チーム
灼熱の第四戦に勝利の雄叫び!!
2018 W.B.S. Pro Tournament 4th Report
暑かった。
実に暑かった。
その記憶しかない。
スタッフ集合土浦新港3時50分に合わせて家を出る。
クルマに乗り込みイグニッションを回す。
2時過ぎの時点ですでに29.5℃!!
どーなってるの? 今年の夏は!
猛暑、それより激暑と呼んだ方がいい暑さが続く。
学校のプールでは水温が32℃を超えると活動が中止になるらしい。
危険度が増すからだそうだ。
そんな季節に行われた第四戦。
スタート時こそやや涼しかったが、
風もなく気温はうなぎ登り。
そういえは今年、ウナギ喰ってねーなー。
26チームのスタートが完了したのが5時29分。
ほとんどのチームが下流域を目指した。
てか、あの暑さで確たるゲームプランを持っていたチームは少なかったと思われる。
しかし、前回の初日と違って、エントリーを拒む風は吹いておらず、
したがって場所は選び放題だった。
バサーの谷川氏と湖岸を回ったが、
西浦には見当たらず、
玉造、牛堀にチラホラ。
北利根も見つからず、
萩原、妙義、和田あたりに数艇散見した程度だった。
この水温だと、意外と小ぶりな魚が先に喰い付いてしまい、
サイズが伸びない。
バスの管理釣り場でも同じ現象が見られる。
事実、昨年の7月に行われた試合の優勝スコアも
5kg以下だった。
だからノンキーに泣いたチーム、
プラよりサイズダウンした誤算に見舞われたチームも多かったと思われる。
そんな中で優勝の長岡正孝・日向寺護チームは
5240gという立派なウェイトを持ち込み、堂々の優勝を遂げた。
プリプラで北浦の復活を確信した長岡選手は、
恋瀬川の可能性も視野に入れつつも、
前週のマリーナの大会で北浦の手応えを確実に感じ、
フライト順が良くなかったこともあり、ロングドライブを決心した。
狙いは中流域。
マリーナの上流である。
そこの杭や袋を釣りまわって、10時半にはリミットを揃えた。
ネタは極小ストレートワームのヘビーダウンショット。
当初は4インチを使っていたが、喰わず。
徐々にサイズダウンさせていき、正解に辿り着いた。
エビやゴリをイメージしたワームチョイスである。
パートナーの日向寺選手も大いに貢献。
同じヘビダンを駆使して長岡選手を助けた。
こうして灼熱の第四戦を制した長岡選手。
第三戦終了時でA.O.Y.レースのトップに立っていたが、
優勝でさらに差を広げた。
まさにロングドライブの報酬である。
最終戦の戦いが大いに注目される。
●タックルデータ
長岡正孝
Tackle1
Rod:メガバス オロチ XXX F2. 1/2-67K
REEL:DAIWA スティーズ リミテッド 8.1R
LINE:フロロ10lb
LURE:ストレートワーム
RIG:ヘビーダウンショット
Tackle2
Rod:メガバス デストロイヤー F3 ST-63X
REEL:DAIWA スティーズ リミテッド 8.1R
LINE:フロロ10lb
LURE:O.S.P ドライブクローラー
RIG:ヘビーダウンショット
Tackle3
Rod:メガバス オロチ X4 F4-67X4
REEL:DAIWA SS Air 8.1R
LINE:フロロ10lb
LURE:霞デザイン ハイパーオマタソフト
RIG:バックスライド
日向寺護
Tackle1
Rod:オーダーロッド
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE:サンライン
LURE:ジャッカル ウォブリング
RIG:ヘビーダウンショット
準優勝は香取潤一・柏木健作チーム。
香取選手は前回に続いて連続準優勝である。
生粋のシャローマンである香取選手は
今回もその線でプラを行ったが、不発。
しかし諦めずにエリアを探索すれば
唯一、スノヤハラが水もよく好感触なことを掴んで、
朝一にカッ飛んだ。
スタートはスローだったが、
妙義の出口付近の葦、旧土管島、境島、和田あたりを
ローテーションするとポツポツ釣れて来た。
メインは葦やその手前の杭。
そこにウルトラバイブスピードクローの5gテキサスをフォールさせたり、
喰わなければそこからズル引いたり、
丁寧に丁寧に釣って行き5kgオーバーのウェイトを確保した。
パートナーの柏木選手の功績も大きい。
琵琶湖のトーナメントで敢えてハンドランディングを練習し、
今回もノーミスで香取選手を助けた。
This is チームトーナメントという感じだった。
さらにシャローマンの香取選手には嬉しいエレキ周りの新兵器も開発し、
激浅上等の釣りが出来たという。
●タックルデータ
香取潤一
Tackle1
Rod:ノリーズ・ロードランナー ストラクチャー ST680MH
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE:フロロ 14lb
LURE:バイトバスリキッド
RIG:テキサス
柏木健作
Tackle1
Rod:Evergreen international Fact 511MHST
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE:サンライン シューター14lb
LURE:Evergreen international バスエネミー 4.5in
RIG:ノーシンカー
Tackle2
Rod:Evergreen international Fact 511MHST
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE:サンライン シューター 14lb
LURE:Evergreen international バスエネミー 3.5in
RIG:ノーシンカー
Tackle3
Rod:Evergreen international Fact 511MHST スピニング
REEL:スピニングリール
LINE:サンライン シューター 5ポンド
LURE:Evergreen international スモラバ
RIG:スモラバ
3位は平本直仁・袖山敦志チーム。
平本選手といえば浚渫。
今回も美浦、古渡、西の洲、和田と
沖のゴールデンルートで自分の釣りを展開。
2.5メーターラインにベイトが多いことを掴むと、
それを基準に1/2キャリラバを通し、
一本ずつキーパーを重ねて行った。
ローライトになった瞬間や、
風の吹き始めがバイトの契機になったが、
ルアーが入る角度を考えつつ、
シェード側に集中して攻めたことが結果につながった。
4本で北利根に保険をかけに行ったが、
そこでパートナーの袖山劇場開幕。
リミットメイクに貢献した。
「今回は久々に浚渫の釣りがハマり、楽しかった」
と平本選手は会心の笑顔だった。
平本直仁
Tackle1
Rod:Fenwick ACES 510CMHJ
REEL:KTF アルファス フィネスカスタム
LINE:フロロ 12lb
LURE:キャリラバ 1/2+Tiemco Gary ピックルワーム
Tackle2
Rod:Fenwick ACES 510CMJ
REEL:KTF アルファス フィネスカスタム
LINE:フロロ 10lb
LURE:キャリラバ 3/8+Tiemco Gary ピックルワーム
Tackle3
Rod: Fenwick ACES 66CMLP+J
REEL: KTF ABU REVO LT7フィネス
LINE: フロロ 8lb
LURE: ストレート系ワーム
RIG:ダウンショット (フック=ICHIKAWA FISHING MUKADE #4)
袖山敦志
Tackle1
Rod:アブガルシア ファンタジスタ 67MH
REEL:ABU LEVO LTX
LINE:フロロ12lb
LURE:ストレート系ワーム
RIG:1.8g ネコリグ
Tackle2
Rod:ベイトキャスティングロッド
REEL:ABU LEVO LTX
LINE:フロロ12lb
LURE:ホッグ系ワーム
RIG:14g ヘビキャロ
4位は流入河川の中から恋瀬川をチョイス。
そこで一日釣り切った松村寛・石橋康二チーム。
一本目の橋桁、その付近のハードボトム、葦、ブッシュを
ドライブビーバー、3Dワッキー、ドライブシャッドなど、
あらゆるワームを駆使して昼過ぎからペースを上げた。
パートナーの石橋選手は今年2回目のお立ち台。
ボーターにとっては心強い存在である。
5位はいつものシャローが不発だったので、
少し深めの1メーターラインにフォーカスして釣りを展開した
今井新・星隆浩チーム。
朝一に古渡の杭で2本立て続けに来たので、
これは! と思ったがその後沈黙。
午後になってから桜川の4本目の橋桁で
ドライブSSギルで1680gのビッグフィッシュを獲った。
これが効いて3本ながら4255gというウェイトを稼いで
5位に入った。
今井新
Tackle1
Rod:Evergreen International ヘラクレスHCSC67MH
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE:G716lb
LURE:O.S.P ドライブSS ギル3.6
RIG:ライトテキサス
Tackle2
Rod:Evergreen International ヘラクレスFACT HFAC-70HST
REEL:ベイトキャスティングリール
LINE:サンラインBMS 16lb
LURE:O.S.P ドライブスティック4.5インチ ファット
RIG:ノーシンカーバックスライド
星 隆弘
Tackle1
Rod:エアエッジ661MHB
REEL:ジリオンSVTW 7.3
LINE:フロロマイスター 16lb
LURE:ファットイカ
RIG:ノーシンカーリグ
こうして灼熱の第四戦は終わった。
ノーフィッシュが3チーム出たが、
あのコンディションでは止むを得ないだろう。
そしてデッドフィッシュがわずか1尾ということは、
まずまずというべきだろう。
年間ランキングも発表になって、
いよいよA.O.Y.レース、クラシック出場権争いが生々しくなってきた。
最終戦までの約1か月間、
選手各位は集中して練習に励むことであろう。
今から最終戦がとても楽しみである。