勝負は下駄を履くまで判らない!
WBS2015シリーズ 第5戦(最終戦)レポート
10月10-11日の二日間にわたってWBS2015シリーズの第5戦・最終戦が開催された。当初この試合は9月12-13日に予定されていたが茨城県から東北地方を襲った豪雨によって中止が余儀なくされた。WBSでは第3戦以降に試合が中止になると予備日程が用意されていない。4戦で終わってしまうのか・・・と一時は危惧されたがそこはWBS!
WBSには選手会がある。WBS選手は様々な希望や要望を選手会を通じて選手会の総意としてオフィシャルサイドに意見を提示・提出できるシステムである。そして今回オフィシャル双方との協議の結果クラシックを開催する予定だったこの日に第5戦を開催することとなったといういきさつである。
(写真は豪雨の直後の土浦新港)
そして最終戦の見所といえばAOYとBPOYの行方である。AOYレースは開幕から2連勝を飾った小田島 悟選手が独走状態である。2位の平川選手との差が約4キロ半である。2位から5位までの差は2kgでダンゴ状態である。(今回2位の平川選手はご不幸があり欠席)小田島選手が普通に釣ってくれば逆転は無いだろう。しかしこの普通が普通でなくなるのが釣りの難しいところである。
そしてBPOYレースは現在トップの今年入会した新人、平間 太選手と堀越 真務選手に加えWBSの中で最も古参の部類に入る早乙女 剛選手との三つ巴戦の様相を呈してきた。
前回の北浦戦ではスタートできるのか?というほどの荒れ模様だったがこの土浦戦は同水系とは思えないほどの静かさである。霞ケ浦の場合風向きによって釣りが可能なエリアが変わるのは当たり前だが、この日の霞ケ浦は「何処でも好きな所へ」行ける状態だった。後は時期的にも日に日に刻々と変わる「変化」にどこまで対応できるかががキモになると考えられた。
初日トップに立ったのは平本直仁/田中貴史選手のチームである。ウェイトは5,760g(5F))でグッドコンディションのバスを見事に揃えてきた。ファットペッパー、ヘビキャロ、ラバージグなどで4本揃え5本目に苦しんでいると田中選手が正に起死回生の1,600gをキャッチこのウェイトになった。
5,130gで第2位につけたのは昨年のクラシック覇者、草深幸範/大ベテラン渡部博昭選手のチームだ。
さらに3位には4,460gで長岡正孝(ながおか・まさたか)/保延宏行(ほのべ・ひろゆき)選手のチームが続く。
そして迎えた最終日は雨の中のスタートとなってしまった。初日同様に風が無いことが救いである。この日は午前中を中心に一時雨が強くなり心配されたがウェイインが始まるころには日差しこそ無いものの雨はすっかり上がった。
ウェイインショーが始まると各選手ともかなり苦労している様子が見て取れる。ほとんどのチームはリミットメイクできていない。そのような中で会場を大きく湧かせたのが松村 寛/選手会長の浅井由孝選手のチームである。本湖から北利根川を攻めて持ち込んだ5匹のウェイトは・・・5,980g!トータル9,870gである。初日の3,890gの8位から一気にトップに立った。
初日に4,400gで4位に着けていた大藪厳太郎(おおやぶ・げんたろう)/早乙女 剛(さおとめ・つよし)選手のチームは3,230gで届かず、同じく初日2位に5,130gで着けていた草深/渡部チームも2日目は2,830gと苦しみ届かない。
そして初日トップだった平本/田中チームまでもが1Fish/1,270gとスコアを落としてしまった。雨が降ればと期待を込めて前日に手ごたえを感じていたファットペッパーを中心にランガンするも昼過ぎまでノーバイト上がり1時間前に1フィッシュでフィニッシュとなってしまった。
最後にウェイインステージ前にやってきたのは初日に4,460gで3位に着けていた長岡正孝/保延宏行チームである。ステージ前でギャラリーが見守る中ライブウェルから取り出される魚はどれも良いコンディションだ。しかしこの時点でトップに立つ松村/浅井チームを抜くためには5,420g以上が必要である。バッグに収められた4本目まででは何とも判断しがたいところである。そして長岡選手が最後にライブウェルから取り出した魚は・・・会場からどよめきが・・・デカい!なんと2kgフィッシュが取り出された。ギャラリーから拍手が沸き上がった。
ステージに上がり検量台に乗せられコールされたウェイトは「6,450g!」二日間トータルウェイト10,910gで優勝が決まりまった瞬間である。ビッグフィッシュとなった2150gのバスは最後の最後諦めずに帰着直前の土浦新港のすぐそばの田村湖岸のブレイクでフットボールジグでキャッチしたものでライブウェル内の500gのバスとの入れ替えだったとのことだった。
オフィシャルとしてウェイインショーを見ていて今回は松村 寛/浅井由孝チームが獲った・・・と思っていた。長岡/保延チームが逆転するためには5,420gが必要だった。スロープに戻ってきた長岡選手に聞くと「5kgは大丈夫です」という話が聞けた。保延選手も自信ありげだ。これでウェイイン順を最後に回した。その結果ウェイインショーも盛り上がることとなった。今回は松村/浅井チーム・・・と思った人が多かったのではないだろうか。しかし勝負はやはり下駄を履くまでは判らないものである。
そして最終戦もう一つの勝負「アングラーオブザイヤー」争いは2年ぶりに小田島悟選手が2位以下の選手に3kg近い差をつけて2015年度アングラーオブザイヤーに輝いた。
また同様にベストパートナーオブザイヤー(BPOY)は今回小田島選手とともに戦った今年から参戦の平間 太(ひらま・ふとし)選手がやはり第4戦からの逃げ切りで獲得となった。。
この後2015年のクラシックに出場する選手上位15名が発表され最終戦が終了した。 (平川皓也選手は欠席)
今年のWBSプロクラシック24はスケジュール変更のため未定でこの後WBSのホームページで発表されるのでお待ちいただきたい。
Tackle Date
優勝 長岡正孝
Tackle1
Rod デストロイヤーF4-611×7
Reel スティーズ
Lure V9 3/8oz スピナーベイト
Line ドラゴンコール 12ポンド
Tackle2
Rod オロチ F4-66×4
Reel スティーズ
Lure ナックル60 クランクベイト
Line 12ポンド フロロ
Tackle3
Rod デストロイヤー F3-ST-63X
Reel スティーズ
Lure 3/16 ダウンショット ストレートワーム
Line 10ポンド フロロ
BigFish Tackle
Rod デストロイヤー F5-68XRC
Reel スティーズ
Lure プロズ フットボール3/8oz黒 OPジグ
優勝 保延宏行
Tackle1
Rod G-Loomis 782
Reel ダイワ PIXY
Lure ドライブクローラー 4.5
Line サンライン BMC 10ポンド
Rig ヘビーダウンショット
Tackle2
Rod G-Loomis 782
Reel ダイワ PX68
Lure ドライブクローラー 4.5
Line サンライン FCスナイパー 8ポンド
Rig ネコリグ
第2位 松村 寛
Tackle1
Rod ブラックレーベル 691MLRB
Reel タトゥーラ
Lure ブリッツ EX-DR
Line 20ポンド
Tackle2
Rod ストラテジー ツアラー68TX
Reel SS-AIR
Lure ドライブスティック 4.5
Line 10ポンド
Rig ノーシンカー
Tackl3
Rod ブラックレーベル 691ULFS
Reel ルビアス2500
Lure ハイカット
Line フロロ 5ポンド
第2位 浅井由孝
Tackle1
Rod TENRYU Shasta BC62M
Reel ベイトリール
Lure カハラバ5g
Line サンライン バイトマーカー12ポンド
Rig
Tackle2
Rod TENRYU Shasta BC62M
Reel ベイトリール
Lure センコー4in
Line サンライン バイトマーカー 12ポンド
Rig ノーシンカー
Tackle3
Rod TENRYU Shasta BC65M
Reel ベイトリール
Lure バークレイ パワーフライ4インチ
Line サンライン バイトマーカー 12ポンド
Rig ダウンショット
第3位 蛯原英夫
Tackle1
Rod エバーグリーン ヘラクレス ブルーマイスターLTS
Reel Z-PRIDE
Lure ダブルモーション 2.8in スカッパノン
Line バスザイル マジックハードR 14ポンド
Rig テキサスリグ EGバレットシンカー3.5g
Tackle2
Rod エバーグリーン ヘラクレスLTS
Reel Z-PRIDE
Lure ダブルモーション 3.6in マッディークロー
Line バスザイル マジックハードR 16ポンド
Rig テキサスリグ EGバレットシンカー 5g
Tackle3
Rod エバーグリーン ヘラクレス エアリーフリップ
Reel ベイト
Lure キッカーバグ 3.5 グリパン
Line バスザイル マジックハードR 16ポンド
Rig ヘビキャロ
第3位 末永宏行
Tackle1
Rod ルーミス
Reel ベイトリール
Lure ダブルモーション 2.8
Line デュエル T7 16ポンド
Rig テキサス
Tackle2
Rod スペルバウンド 608T3
Reel ベイトリール
Lure フォールクロー 3.5
Line デュエル T7 12ポンド
Rig テキサス
初日BigFish 大藪厳太郎
Rod The Stallion DC-69MH
Reel ベイトリール
Lure リップライザー 130GEKIASA(プロト)
Line エクスレッド 13ポンド